株主ならびに投資家の皆様へのメッセージ。
当社は「人とテクノロジーの調和ある発展」を目指し、「直感的で人に優しいユーザインターフェース技術」で世界に貢献することを事業のビジョン・ミッションとしています。そのために独自のセンサー技術の研究・開発と製品化、そしてグローバルな事業展開を積極的に進めてまいりました。今日では、当社のブランド製品はデザイン、映像制作、医療、教育、金融など幅広い分野で利用され、コンポーネント製品はPC、スマートフォン、タブレット型情報端末にも採用されるなど、当社のビジネスも全世界に広がっています。
現在、世界のIT業界は大きな変革期にあります。従来のWindows PCに加えて、スマートフォンやタブレット型情報端末が携帯電話ネットワークとクラウドコンピューティングを基盤とした新しいITプラットフォームとして急速に成長しています。そこにはハードウェアとソフトウェア両面において、かつてない大きなビジネスチャンスが生まれています。ユーザインターフェース分野でも、従来のキーボードやマウスから、より自然で直感的なペンやタッチに標準が移行しつつあります。
このような変化に対応し、当社はこの10月に新中期経営計画WAP1215(Wacom Action Plan for Changing Platform)を策定し、ビジネスプラットフォームがPCからモバイル・クラウドへ拡大する機会を捉え、新規ビジネスの創出と既存ビジネスの成長を図ることを基本戦略に据えました。財務目標として2016年3月期までに連結売上高1200億円以上、連結営業利益15%以上、連結ROE30%以上を掲げました。
ブランド事業では、クリエーター向けに従来のグラフィックス用タブレット製品ライン毎に新製品を投入しながら、成長を加速させてまいります。コンシューマ向けには、アイパッド向けに開発したバンブースタイラスペンやバンブーペーパーといったデジタル文具市場を拡大してまいります。また、特定業務分野向けには、電子ドキュメントを用いた効率的な業務フロー・ソリューションの提供を行うとともに、セキュリティー技術を生かして、金融・流通分野への浸透を図っています。コンポーネント事業では、スマートフォン、タブレット、電子ブック分野におけるリーダーシップを確立するとともに、マルチタッチICやソリューションの事業化を進めてまいります。また、グローバル展開として、先進地域から新興地域へと市場を拡大し、中国、インドに加え、南米での事業基盤の強化を図ります。そして、高品質な製品を安定的に市場供給にするために不可欠なグローバルなSCM(生産物流管理)体制を強化するとともに、BCP(事業継続計画)策定やグローバル組織化を推進してまいります。
これらの施策により、事業成長の加速と収益性を向上させ、企業価値の継続的向上を図り、株主還元も充実してまいります。そして、グローバル企業としての経営の透明性、コーポレート・ガバナンスとコンプライアンスを徹底し、社会的責任を誠実に果たしてまいります。
今後とも株主ならびに投資家の皆様の一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。
2012年10月
代表取締役社長
山田 正彦